新年度を迎え、多くの企業で新卒社員の受け入れが始まっています。特に中小企業にとって、新卒社員の育成は将来的な人材確保の観点からも非常に重要です。しかし、「研修の効果が見えにくい」「早期離職に悩んでいる」といった声も少なくありません。

本記事では、社会保険労務士の立場から、中小企業が新卒研修を成功させるためのポイントを解説します。

1️⃣OJTとOff-JTのバランスを意識する

中小企業では、現場に任せきりの「OJT偏重型研修」になりがちですが、体系的な知識を得る場としてのOff-JTも必要です。
例えば、週1回は外部講師による講座を設けるなど、学びの場に「整理された情報」と「他社との比較軸」を加えることで、視野を広げられます。

2️⃣振り返りとフォロー面談の仕組み化

厚生労働省の調査によると、「離職者の約4割が1年以内に退職」しており、その多くが「仕事への不安」や「社内の人間関係の悩み」を理由に挙げています（※出典：厚生労働省「新規学卒者の離職状況」）。
研修後も定期的な1on1面談や振り返りを通じて、不安を解消し、安心して働ける環境をつくることが必要です。

3️⃣“人は組織の中で育つ”を実現するために

ピーター・ドラッカーは「人が育つ組織とは、自らが学ぶことを許された組織である」と述べています。
これはまさに、新卒社員が「聞いてよい・失敗してよい」環境が整っているかを示す言葉です。現場任せにせず、会社全体で「育成する文化」を醸成することが成功への近道です。

📌 まとめ

新卒研修は「早期離職防止」と「定着」のカギ

中小企業が採用した新卒社員を早期に離職させないためには、「設計された研修」「段階的な育成」「定期的なフォロー」が欠かせません。
社会保険労務士事務所CareHRでは、企業様の規模や課題に合わせた新卒研修制度の構築・改善支援を行っております。
「せっかく採用した人材を活かしたい」とお考えの経営者様は、ぜひ一度ご相談ください。