社会保険労務士ORキャリアコンサルタント、どちらを先に取得?

先日、社会保険労務士の勉強中の若者から、キャリアコンサルタントとの資格取得の順序について質問を受けました。彼女の向上心には感心しました。
私自身はキャリアコンサルタントの資格を先に取得し、次に社会保険労務士の資格を取得しました。しかし、その逆の順序で資格を取る方が多いようにも思います。私は彼女に、現在の社会保険労務士の勉強を終了させてからキャリアコンサルタントの勉強を始めるのが良いと答えました。しかし、その回答が適切だったかという疑問が後から湧いてきました。

資格をどちらを先に取得するかは、人それぞれだと思いますが、何かの参考になれば良いなと思いまして、あらためて、要因を考えてみました。

1.職種と役割

・キャリアコンサルタント:人のキャリア形成をサポートする役割が中心。キャリアの方向性や適性を探るサポート、キャリアチェンジを検討している人へのアドバイスなどが主な業務。
・社会保険労務士:労働者の社会保険や労働関連の手続き、企業の労務管理に関するアドバイスが中心。労働関係の法律に関する知識や、社会保険手続きのスキルなども要求される職種。

2.時間とコスト

それぞれの資格取得には時間やコストがかかるため、現在のライフステージ、マネープランなどを考慮して選ぶことをお勧めします。社会保険労務士もキャリアコンサルタントも、資格取得に向けて独学で勉強されている方は少なく、通信、通学で勉強されている方が多く、その費用がかかります。さらに、資格取得後も各々会費や更新費用がかかりますので、その点も考慮しておくことが必要です。

3.市場のニーズ

活動したい地域や業界、市場でのニーズも考慮することが大切です。どちらの資格がより需要があるのか、リサーチしてみるとよいかも。

4.個人の興味や特性

どちらの分野に興味や適性があるのかも大切な観点です。実際に業務を行う際に、自分の興味や適性が合っていると、より楽しく、効果的に働くことができるように思います。

そこで、キャリアコンサルタントと社会保険労務士の特性を考えてみました。

キャリアコンサルタントの特性

  1. 傾聴能力
  2. コミュニケーション能力
  3. 認識・洞察力
  4. 相手を尊重する姿勢
  5. 学び続ける姿勢

社会保険労務士の特性

  1. 法律の知識
  2. 緻密性
  3. 問題解決能力
  4. コミュニケーション能力
  5. 信頼性

他にも様々あると思いますが、総合的に考えて、キャリアの方向性や目標、現在の状況などを基に、どちらの資格を先に取得するかを決めると良いかと思いました。さらに、両方の資格を持つことで、人事評価制度などの組織づくりのサポートや、キャリア形成の研修やコミュニケーション研修の実施等、より幅広いサービスやアドバイスが可能になると考えています。


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